そしていざオーストラリアへ、旅立ちの日。

半年という期間は後から考えれば、本当にあっという間でした。

仕事をしながら、 来る日も、来る日も準備です。
やることは山のようにありますから、うかうかしていられません。

オーストラリアに旅立つ日が決まれば、 あとはそれに向かって、
ひたすら準備に 励むしかありませんからね。

準備の途中では、
「あれがない、これも必要かな?」、
「こんなに荷物持って行って平気なの?」と 思ったように進まなかったことも多々ありました。

今思えば、一番大変だったのは、 荷物をまとめることだったと思います。
向こうで生活をするのに、一体どの程度の荷物を 持っていけばいいのか、
初めての経験で全く検討もつかなかったのです。

そして、日本国内の引越しとの一番の違いは、
オーストラリアに行くための準備と、もう一つ、
日本での生活を終える準備の2つがあることです。

僕たち家族は、オーストラリアの永住権を取得するために、
オーストラリアに移住するために、いわば、
日本を捨てて 行かなくてはいけないのです。

30代半ばで妻子を抱える僕は、守るべきものがあったので
それくらいの覚悟は持っていました。もう後には引けないぞ、と。

もちろん、国籍を捨てるとか、日本が嫌になったという ことではなくて、
オーストラリアに住むことを夢見ていくのだから、
「何が何でも永住権を取るんだ」、という覚悟です。

荷物をまとめることも大変でしたが、
お世話になった方々へのあいさつもしなければなりません。

30代も半ばになると、生まれてから学生、社会人へと、
出会った人は数知れず、お世話になって人は数知れません。

親、親戚、友人をはじめ、そういった方たちへのあいさつからはじまり、
退社への準備や手続き、娘の学校へあいさつ、 役所へ行っての手続きなどなど。

海外へ引っ越すって、こんなに大変なのか、 と改めて実感しました。

それでも、とにかく一つずつ、こなしていくしかありません。

出発の半月くらい前になって、ようやく落ち着いたのですが、
日を増すごとに、「あっ、本当に行くんだな」と身が引き締まる思いが 一段と募ってきました。

そして・・・・

忘れもしません。
オーストラリアに向けて日本を出発したのが、6月3日の夜、
そして、ケアンズの空港に到着したのが、6月4日の早朝でした。
期待よりも、たくさんの不安を胸に機内では一睡もできませんでした。

空港を出て空を見上げました。
南半球の空はなぜか日本のそれよりも大きく感じました。
涼しい風が頬を撫でて、なぜか一瞬だけほっとしたことを 今でも覚えています。


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