トニー・アボット氏の移民政策の行方とは
今月の総選挙でトニー・アボット氏が第28代オーストラリアの首相になり、
ケビン・ラッド~ジュリア・ギラードと続いた労働党から自由党に政権が移りました。
僕の場合オーストラリアの選挙権はないので
日本の選挙ほどは興味があるわけではないのですが・・・。
簡単に言うと、左派政権から右派政権に移ったということです。
日本で言うと、民主党政権から自民党政権に移ったような感じです。
日本でもそうですが、国の政治を司る政権が変わると
経済、教育、労働などの政策も変わってきます。
オーストラリアは移民国家ですから、当然
移民政策も変わる可能性が高いということです。
気になるのは、労働党の時よりも移民の受け入れを
増大するのかどうなのか?という点ではないでしょうか。
特にオーストラリアの永住権取得しようと頑張っている
人たちは、政権が打ち出す移民政策がそのまま直接関わってくるので、
今後の動向をニュースなどでチェックしておくと良いでしょう。
ところでトニーさん、今のところ具体的な移民政策については
触れていませんが、毎年増大しているボート・ピープルについては
厳しい措置を取る姿勢みたいです。
http://www.abc.net.au/worldtoday/content/2013/s3827139.htm
I can’t say what might happen in 10, 20, 30 years time but what I can say is that if you come here illegally by boat, you should never expect to get permanent residency. We will discharge our ordinary humanitarian obligations to you but you just should not expect to get permanent residency.
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ボートでやってきても永住権はやらん!!ということです。
だから今3万人いるオーストラリアへの亡命希望者には
永住ビザはあげすに、一時的なビザのみを与えるとのことです。
どうも労働党が彼らに弱気の姿勢を見せたがために
毎年亡命者が増えていったと言わんばかりですね。
実際、ケビン・ラッドは彼らに永住ビザをあげようとしてましたから。
This is our country and we determine who comes here.
とトニーさんのこの右派政権の代表者ならではの強気の発言が
移民政策の全てを物語っているのかもしれません。
ただ、国を強くするためには質の高い移民が必要なのは事実です。
移民政策というのは難しいもので、ゆるくしすぎると
移民の質が落ちるし、厳しくし過ぎると移民が極端に
減ってしまう可能性があります。
日本だって今年になってついに生産年齢人口が8000万人を
割り込んで、本当に超高齢化社会に突入した感がありますから、
そのうち、本格的に移民政策が語られる時代が来そうです。
移民ってほんとうに諸刃の剣だと思います。
だから慎重にならざるを得ないんですよね。
果たして、トニー・アボットさん率いる自由党政権が
今後どんな移民政策を出してくるか注目していきましょう。
ちなみに、トニー・アボット政権で移民相に任命された人は
ストット・モリソン(Scott Morrison)氏だそうです。
Mr Morrison is the first MP for Cook to serve in the Cabinet and is expected to wield a sterner hand in tackling the ongoing problem of asylum seekers arriving in Australia by boat, although he has previously stated he is in favour of legal migration to Australia, particularly through the 457 visa program.
ボートピープルに対する断固とした姿勢はともかく
457ビザ経由での移住に賛成しているとのことですから期待しましょう。