海外移住と地震の関係

世界の地震分布図 オーストラリア移住について
世界の地震分布図・気象庁のページより

ここオーストラリアでも、東日本大震災以降、家族で、もしくは旦那さんは日本に残り、奥さんがお子さんを連れて「一時避難」されている方を何組か見てきました。

特に小さなお子さんをお持ちのご家庭は、もしかしたら関東から西日本という考えを超えて放射能被害から逃れようと海外移住を考えられた方も多いかもしれません。

2011年の東日本大震災を筆頭に、ここ数年、規模を問わず地震が続いています。サモア、そしてスマトラ島沖の時は規模の大きな地震が続きました。

そして日本でも東日本大震災に続いて、来る東海大地震、南海トラフ地震についての調査や防災などが盛んに行われています。

2009年のサモア地震がマグニチュード8.3 、2004年、2009年に起きたスマトラ島地震がマグニチュード7.6と6.8です。ちなみに阪神大震災のときのマグニチュードは7.3で,東日本大震災の時が8.4です。

そして、現在予想されている東海大地震のマグニチュードはマグニチュード8級です。

ここでマグニチュードについて少し補足を。

マグニチュードが1大きくなると、そのエネルギーは32倍大きくなります。

よく混乱しがちなのがマグニチュードと震度の違い。

マグニチュードというのは、その地震が持つエネルギーそのもの。震度は、「ある地点」での揺れの程度をあらわします。

だからマグニチュードが大きいからといって、ある地点、地域での地震の揺れが大きく揺れるわけではないということです。

地震のゆれは震源地の深さや距離によりますし、震源地が近ければ近いほど、浅ければ浅いほど揺れが大きく、被害も大きくなるわけです。まぁ、地震の詳しい説明はここでは割愛しますが、、

「地震」
「Earthquake」

このキーワード、実は僕にとってはとっても大きいもの。ここオーストラリアに移住してきた理由のひとつでもあります。

日本で住宅関連の会社で仕事していたこともあって、仕事柄、耐震設計だの何だの勉強することがあり、常日頃から、地震に対する関心は結構あったんですね。

実際、世界中の地震の20%は日本で起きているわけです。 3つのプレートが重なりあっている、まさにその究極の場所に日本があります。言うならば、地震が起きてしかるべき国なのです。

世界の地震分布図

世界の地震分布図・気象庁のページより

いつ何時、大地震が起きるかなんて、学者でも予知がほぼ不可能です、今のところ。(ある程度は可能ですが)

僕達が生きている間に、東海大地震や東南海地震、関東大地震が来ないなんて保証はどこにもないわけで・・・。

つまり、いつ来てもおかしくない状況なのです。

そんな地震大国日本、しかも建物が密集する東京のど真ん中に住んでいて、ふと思ったんです。

「大地震が来た時、はたしてどう生き延びるか?」、「一家の大黒柱として、最低限、家族を地震被害から守れるか?」

この問いを自分に投げかけた時に、最終的に出た答えは、単純な発想かもしれなかったけれど「大地震のない、起こる可能性の低い場所に住む」ということだったんです。

それから、海外移住の情報収集が始まりました。 そして、たどりついた先がオーストラリアというわけなんです。

もちろん、移住先としてオーストラリアを選んだのは、それだけじゃないですよ。いろんな理由が重なって、この国を移住先に決めました。 でも、地震を回避することはやっぱり選んだ大きな理由でしたね。

何度も、頭の中で東京に大地震が起きたことをシミュレーションしましたが、こりゃまず、生き延びることはむずかしいな、と結論が出たんです。

一般的に、住宅を耐震設計にするとか、寝室には背の高い家具やガラスつきの家具は置かないようにしようとか、地震に備えて食料・水を備蓄しようとか、いろいろ防災策というのはありますが、こういったのはごくごく最低限の類。

でもこれだけじゃ、地震というのは、2次的な被害も大きいから生き延びられない可能性も高いのは周知の事実ですね。

火災の発生、インフラ・ライフラインがストップ、犯罪率アップ、経済の破綻・・・。一時問題になったアスベストとか、外に出たら普通に吸い込みますしね、きっと循環器系の病気も多発するでしょう。

衛生面も非常に心配。 トイレなんかもそうだけど、新型インフルエンザなんか流行っていたら、あっというまに感染してしまうでしょう。

さらに大きな問題がやっぱり原発。こんなに地震が多発している国で、日本には50基以上の原発があります。(オーストラリアはいまのところなし。)

地震が来て、浜岡原発がいっちゃったら・・・?

実際、現在進行形で福島の原発問題も終息を迎える気配はありません。浜岡だって現在稼働はしてないけれど、稼働している時に作られた核分裂生成物は消えません。

と、まぁ 最悪のことを考えるとキリはないんですけど、いくつかの想定外のできごとが起こることが考えられます。

自然災害をなめてはいけません。

結局、一番の防災は、地震が起きた時にその場にいないということです。

それが、自分自身と家族を守る唯一の方法と考えました。

自然災害だけは、努力では避けられない。だから、人生のオプションとして、大地震が起こる可能性の低い国へ移住するという考え方もありだと思うんですよね。

皆さんはいかがでしょうか。