オーストラリアに移住して、すぐさましなければいけないこと。
それは、住む場所を探すことです。
今回の記事は、あくまでも移住してロングステイ~永住する人向けですので、「ワーホリでシェアハウス探してるんだ」、という方には参考になりませんのでスルーを。
さて、移住していきなり家を購入するという人は少ないと思いますので、今回はオーストラリアで賃貸物件を探す手順をまとめてみますね。
移住前に日本で物件の情報収集をする
オーストラリアに移住するにあたって、やることはたくさんありますが、その中でも不安なのが無事に住む場所を見つけることができるのか?といういこと。
まずは日本にいる間にインターネットで情報収集をしましょう。
僕がオーストラリアに移住したのは、2005年の6月です。
その頃に比べれば、今はネット環境もかなり進んでいるので、やろうと思えばネットだけで賃貸の仮契約をすることだって可能です。
実際、僕がケアンズからゴールドコーストに引越ししたときは、事前に実際の家をみることができなかったため、借りる部屋を決めるに当たっては全てをネットで完結させました。
今やグーグルマップのストリートビューを見れば、物件の外観や道路状況、周りの雰囲気もつかめますしね。
可能といえば可能です・・・。
が、住むところは実際に見てから決めたほうがいいに決まっていますので、ネットで完結させることはオススメしません。
また、最近は不動産が提供しているインスペクション(内覧)に参加しないと、その物件に申請すらできないこともあります。
とりあえず申し込んどけ、みたいな奴を排除したり、後々に変なクレームが起こるのを防いでいるのです。
とにかく、オーストラリアに着いたあとすぐに動けるように、移住前には最低限のこととして、自分が住みたいエリアの大まかな地理情報や借りたい物件の家賃の把握くらいはしておきましょう。
賃貸物件の情報収集の方法
インターネットで賃貸物件をリサーチするにあたって使えるサイトがありますので紹介します。
realestate.com.au
このサイトを使えば、オーストラリア全土の賃貸物件が探せます。
僕はいつもこのサイトを使っています。
https://www.realestate.com.au/
使い方は簡単。
上のメニューから「rent」を選び、検索窓に住みたいサバーブ名(日本でいう町名)を入力して「Search」を押します。
このとき、検索窓の下のドロップダウンリストから選んで条件設定をしておくと、無駄な物件を見ずに時間短縮できます。
Beds(min)・・・希望する最小のベッドルーム数(1ならベッドルームが1つということです。STUDIOはワンルームのこと)
Beds(max)・・・希望する最大のベッドルーム数
Price pw(min)・・・希望最低家賃(週単位)pwはPer weekの省略です。
Price pw(max)・・・希望最高家賃(この家賃までなら払える)
Available date・・・物件の入居可能日(いつから物件が入居できるか)
Surrounding suburbus・・・希望するサバーブに隣接するサバーブも検索結果に反映されます。※デフォルトでチェックが入っています。
希望の内容にチェックをいれてSearchをクリックすると、続いてこの画面になります。
リスト表示の他に、マップで見たり、インスペクション物件をみることができます。
ちなみに、右にある「More refinements」から、さらに絞った検索も可能です。
例えば、家具付き物件を検索したい場合は、「Furnished」、ペット可物件なら「Pets allowed」にチェックを入れてください。
検索しているとわかりますが、物件は毎日のようにアップデートされます。
会員登録をしておくと検索内容を保存できますので、時間節約のためにもしておきましょう。
また、気に入った物件の保存、インスペクションの日程のアラーム(メールおよびカレンダーや保存した物件が借りられてしまったときのお知らせなど)もしてくれます。
会員登録はメニュー一番右にある「Join」をクリックしてアカウントを作成してくださいね。
realestate.com.auの物件の見方
物件を検索していくなかで、良さそうだなと思ったら、物件の詳細を確認しましょう。
トップに物件の写真があり、中央下のカメラマークを押すと他の写真も見ることができます。
再度いいますが、写真はキレイに撮れていることが多いので、多少の加工がされていることも頭に入れておきましょう。(とくに明るさ)
写真の下には住所、ベッドルーム、カースペース、バスルームの数と賃貸の種類、そして家賃と入居可能日が記載されています。
さらに下へ進むと、さらに物件の詳細が書かれてありますので目を通しておきましょう。
ここには、不動産屋の担当社員が書いたと思われる内容も記載されています。
Amazing、Gorgeous、Immaculate、Beautiful、Modern、Generousなどの形容は、ある程度主観が入っていると思ってください。
とくに、日本人とオーストラリア人の形容の度合いは異なることも多いので、鵜呑みにしないように(笑)。
エアコンやファン(シーリングファン)の有無、バスルームの種類、床の種類(カーペット、タイル、フローリング)、収納(ビルトインタイプ)、学校やお店への距離などは必ずチェック。
ちなみに、カーペットの部分が多い物件は、引き渡すときにカーペットクリーニング代が別途かかりますので頭に入れておきましょう。
バスルームでEnsuiteという言葉がよくでてきますが、これは寝室続きのバスルーム(寝室にバスルームへの入り口がある)のことです。
built-in-robeはクローゼット収納のこと。
また、就学するお子さんをお持ちであれば、物件から学校までの距離はグーグルマップで把握しておきましょう。
そして、インスペクションに関することも書かれてあります。
Open for Inspection Timesの下の「Request an Inspection Time」をクリックすると、フォームを使って不動産屋にインスペクションに関する問い合わせができます。
まだ日本にいる場合でも、移住時期が迫っている場合は気に入った物件には連絡を入れておくことをおすすめします。
「今日本にいます。あと○週間後にオーストラリアに行く予定ですが、ぜひ物件を見たいです」みたいな内容でいいと思います。
事前にオープンインスペクションデーが決められている場合には、連絡をする必要はなく直接、その日時に現地に行ってください。
インスペクションデーが設けられていない場合は、このフォームを使って不動産屋に問い合わせてください。
問い合わせが多くなれば、オープンインスペクションデーを決めてくれる可能性が高くなりますので。
ボンドについて
オーストラリアで賃貸物件を借りる場合には、Bond(ボンド)と呼ばれる保証金を払う必要があります。
ボンドの額は、週の家賃の4週間分に相当し、通常は家賃2週間分と合わせて不動産屋に払います。
上の物件の場合だと、週家賃が$390(×2)でボンドが$1,560なので、トータル$2,340ですね。
ボンドは不動産屋にではなく、RTA(Residential Tenancies Authority)と呼ばれる公共の不動産機関に預けられます。
賃貸物件を引き払う際、不動産屋経由でボンドの返還を申請すれば通常1週間くらいで返ってきます。
(ボンドナンバーが発行されるので、必ず保管しておいてください)
ちなみに、realestate.com.auにはスマホのアプリも用意されているので、ぜひ入れておきましょう。
realestate.com.auの他にも物件探しができるサイトがあります。
Domain
https://www.domain.com.au/
rent.com.au
https://www.rent.com.au/
いずれのサイトも、登録されている物件はほぼ一緒なので、気に入ったサイトを使ってみてくださいね。
物件を申し込むときに注意すること
いくつか物件をサーチしていくなかでの注意点をいくつか書いておきますね。
気になった物件は必ず見に行く
遠隔地に住んでいて物理的に見に行けないという場合を除いて、気になる物件は必ず自分の目でチェックしておきましょう。
どんな物件も基本的にインスペクションの日が決められています。
その日が都合が悪ければ、不動産屋さんに連絡して別途インスペクションの日程を組んでもらいましょう。
物件を見に行く目的は、実際の物件を自分の目で確認することです。
「写真では部屋が明るく感じたのに実際見たら暗かった・・・」
「写真は床がタイルだったけれど、実際はカーペットだった・・・」
そう、掲載写真と実際目で見たものには、多かれ少なかれ違う印象があります。
キレイに加工された写真が掲載されている場合もあるので、実際に自分の目で確かめておくべきです。
実際に見ることで、写真には掲載されていない部分もチェックできますし、物件付近の環境、治安なども確認できますしね。
個人的に経験したことですが、サイトにはかなり前の(新築の頃の?)写真を掲載している可能性も大いにありますので・・・。
気に入った物件は申し込む
インスペクションに行って、その物件が気に入ったら不動産の担当者にその旨を伝え、アプリケーションフォームをもらいましょう。
最近はネットでもダウンロードできるところがほどんどですが、アプリケーションフォームを書くときの注意点、必要な提出物などを直接聞くことで申請がスムーズに進められます。
基本的にその物件に住む予定の18歳以上の大人全員分のアプリケーションフォームの提出が必要です。
その他、不動産屋から指定されている書類一式は全て提出しないと審査前に落とされますよ、多分。
インスペクションに行ってみるとわかりますが、だいたい1つの物件に5組以上は集まります。
何件かインスペクションを回っていると、顔なじみもできるくらい(笑)。
「あっ、また会いましたね!この間の物件申請しました?」みたいな。。。
オーストラリアは現在完全売り手市場なので、申請倍率も高いですから、ここなら住みたいと思った物件にはすべて申請すべきです。
ちなみに僕が最近引越した際、トータル6つの物件に申請をしましたが、最初の3件は、書類の不備で落とされたと思っています。(残り3件は全て申請通りました)
重要なことなのでもう一度。
不動産から指定された書類は一切不備なく提出してください。
とりあえず申し込みをしない
上に書いたことと矛盾しますが、これは、たいして興味もない物件には申し込まないという意味です。
日本でも同じことがいえますが、数打ちゃあたる方式で、やたらめったら申し込むのはリスクが高いですよ。
探しているサバーブを扱っている不動産屋って、それほど多くないですし、何回も申し込んで申請通っても断っていたら明らかに印象が悪いです。
あくまでも、申請するのは「ここなら住んでもいいと思った物件」だけ。
申請が通ると不動産屋から直接連絡がきて契約を急かされますが、まだ返事がない物件のほうがより住みたいというのであれば、そちらの不動産屋に事情を説明して審査を早めてもらいましょう。
インスペクションは笑顔で明るく!
インスペクションには不動産屋の担当社員が来ていますので、軽くチャットしておきましょう。
笑顔で挨拶&チャット、これ、オーストラリアでは基本です。
こちらでは、円滑な人間関係を構築するにあたってフレンドリーさが最も重要視されます。
物件にはまだ人が住んでいる場合もあるので、その人に対しても同様ですね。
いい印象を与えておくことで良いことはあっても悪いことは一切ありません。
そして、その物件が気に入ったら、ぜひ申し込みたい!とアピールしてアプリケーションフォームをもらってください。
インスペクションデーで確認すること
サイトに書かれてないことを確認するのもインスペクションの重要なポイントです。
たとえば、水道代は払う必要があるか?
とくに新築のハイライズ系ユニットの場合、借り主が家賃の他に水道代を支払うことが多いので絶対確認してください。
電気、ガスのこともそう。(最近は電気だけの物件が多いです)
その他、引越しのときに、オンサイトマネージャー(フロント)に伝える必要があるか?とか、契約期間は?などなど。
気に入った物件なら、こういったことは確認しておきましょう。
ただ、あまり微に入り細に入り根掘り葉掘り聞くのも印象が悪くなるので、知りたいことを要点まとめてがポイントです。
あと写真を撮りたい場合は、必ず許可を得てください。
間違っても、パシャパシャと勝手に撮らないように。
【あとがき】
申請が通って晴れて契約となれば、またいろいろやることが出てきますが、今回はここまで。
オーストラリアでの家探しは、日本のそれとは手順が違うことも多く、最初は戸惑いますが、一度経験すれば大まかな流れが掴めます。
僕も移住して最初の2週間は、ケアンズの街中にあるホリデーアパートに滞在して、レンタカー借りていくつも物件を回ったものでした。
僕と妻と9歳の娘の3人で、いろいろ回りましたが、結局、新築の家具付きアパートに決めました。
移住したてなら、新築の家具付き物件のほうが手間がかからないかもしれません。
そして、小さなお子さんがいるなら、セキュリティがしっかりしているかも重要なポイントですね。
事前に譲れないポイント、妥協できるポイントを家族で話し合って決めておくと、物件も探しやすくなりますよ。
今回の記事を参考にして、探す手順、ポイントが何となくでも伝われば幸いです。
Good Luck on your move!