オーストラリアの紫外線は日本の5倍?

ケアンズの紫外線 オーストラリアでの生活
ケアンズの紫外線

オーストラリアに住む上で注意しなければならないこと、そのひとつに紫外線対策があります。

日本も最近ようやく紫外線対策の重要性が認識されてきたけど、日本の5倍以上ともいわれる紫外線がふりそそぐオーストラリアでは、日本以上に紫外線とうまく付き合っていかなくちゃいけない。

とくに移住するとなったら毎日のことなのでとっても大切なことだと思います。

女性の方はもちろんのこと、男性だって注意したほうがいいですよ。

なんたって、オーストラリアに降りそそぐ紫外線は、日本の5倍以上と言われています。

5倍以上とか言われても感覚的にはわかりづらいですが、実際に生活していて体感的に説明するとすれば、真っ昼間に太陽の下にいると、太陽光線が体に痛いという感じ。

日本じゃこの感覚はないなぁ。。。

なぜオーストラリアが、こんなにも紫外線量が多いのかというと、比較的快晴の日が多いことに加え、紫外線を吸収する大気圏にあるオゾン層が日本よりも薄いため、紫外線を通してしまうんですね。

日本でも、気象庁がUVインデックス(紫外線指標)を出していますが、もちろんオーストラリアにもあります。

たとえば、ケアンズの今日のUV Indexがコレ。

ケアンズの冬の紫外線量

ケアンズの冬の紫外線量

これを見ると、午前11時~2時くらいまでは数値が最大で10に達しVery Highとなってますね。しかも今は8月で常夏のケアンズでも比較的過ごしやすい涼しい季節です。真夏の1月とか2月はもっとヤバイくて数値が15くらいまでいきます(汗)

追記)
こちらが真夏の、同じくケアンズのUV Index。

ケアンズの夏の紫外線量

EXTREME!!!

WHO(世界保健機構)や日本の気象庁などによると、UV indexが8を超える場合には外出を控えるようにと促しているくらいです。

いやいや、8どころか真夏は倍に近い紫外線強度をたたき出すケアンズなんかどうなるの?という感じですが・・・。

ちなみに、紫外線の強度は緯度によって変わるので、一般的には赤道に近くなるにつれ高くなります。

だからオーストラリアでも紫外線の強度は南北で変わります。

例えば僕が今住んでいるゴールドコーストだとこんな感じで、紫外線量も下がってきます。

ゴールドコーストの冬の紫外線

ゴールドコーストの冬の紫外線

追記)
そうはいってもゴールドコーストでも、夏はやっぱりEXTREMEな数値を叩き出します!

ゴールドコーストの夏の紫外線量

そんな高強度の紫外線があるオーストラリアでは年間、約40万人もの人が皮膚がんになっており、皮膚がんの発症率は世界一。

朝のニュースを見てると紫外線情報がでてきて、アナウンサーがさかんに「Slip、Slop、Slap」と呼びかけています。

念のため、その意味はというと、

  • Slip・・肌で衣服で守る。長袖とか七分袖着とけってこと
  • Slop・・日焼け止めを塗る。うちの娘も毎朝SPF30+のものを塗ってます。
  • Slap・・帽子をかぶる。

最近ではこれらに、Seek(日陰に入る)、Slide(サングラスをかける)というのも紫外線対策に加わっているようです。

でも実際、こういった合言葉をまともに守っている人はほとんどいないと思うんですよね。

サングラスをかけている人はたくさんいますが・・・。(欧米人は瞳の色が薄いのでサングラスをかけないと角膜炎になりますからね、必須です。)

タクシーやバスの運転手、ポリスも皆んなサングラスしてます。紫外線教育が行き届いている家庭では、子供にもサングラスをかけさせていますね。

オーストラリアに移住して、子供を現地で育てようとするなら、紫外線対策はきっちりしておかないと子供の将来に影響が出ると思ったほうがいいです。

人間が一生涯に浴びる紫外線の総量は18歳までに浴びてしまうし、皮膚がんになるかどうかは、18歳までにどれだけ紫外線(UV-B)を浴びたかによるという調査報告もあるくらい。

それに、紫外線被ばくは免疫力を低下させるので、細胞分裂が活発な幼少期に紫外線対策をしないで太陽の下を歩くことは、健康的でもなんでもないんですね。大人だってそう。皮膚の老化がすさまじく進んじゃいますよ。

高齢の方で肌が象のようにカサカサになっているのをよく見かけますが、長年にわたって紫外線を浴びてきた結果が肌に正直に現れているということですね。

紫外線が肌に及ぼす影響がどれだけ大きいかを示すのに、有名な写真があります。

Unilateral Dermatoheliosis — NEJM

New England Journal of Medicine

すでに見た方も多いと思いますが、これはかなり衝撃的です。

どうして顔の左右でこんなに肌の質感が違っているのかというと、現在69歳のこの方は、25年間トラックの運転手で、左ハンドルの車で運転していたため、左側だけ紫外線を浴びてきたのです。

右側の肌と比べると左側の肌は、シワやたるみ、ホウレイ線などがハッキリ!まさに象みたいな硬そうな肌ですよね。

ちなみに紫外線による老化現象のことを「光老化」と言います。

いやはや紫外線の怖さを思い知らされた写真です。

具体的な紫外線対策

紫外線対策として基本的には、10時~14時までは外出を控え、外出する際には、SPFの高い日焼け止めクリーム(SPF30がベスト)を塗って、帽子、サングラス、長袖シャツを羽織るくらいの気構えがオーストラリアでは必要です。

サングラスですが、よく色の濃い、黒かそれに近い色のものをしている人がいますが、あれは紫外線対策にとっては逆効果なので注意してください。

色の濃いサングラスをすると瞳孔が開いてしまって、紫外線が入りやすくなりますのでなるべく色の薄いものを選ぶのがベターです。

直接、肌を太陽に晒さなくても、目から入ってくる紫外線で日焼けしますし、シミの原因にもなるから油断は禁物ですよ。

あとは当然のことですが、サングラスは紫外線対策がされたものを買うことが大切です。

ファッション性を無視するわけではないけど、日本で若い女の子がかけているような小顔に見えるデカサングラスとかはまず却下ですね。

選ぶポイントは紫外線対策が万全か、そしてサングラスをかけたときにうまくフィットするかどうか。

国で買うと、日本人の顔の形には合わなかったりするから注意ですね。僕的にはTALEXなんかおすすめです。

とにかく、サングラスは95%以上紫外線をブロックするものを選んで下さい。

日本でも最近、女性の間で美白が見直されてきているので、昔みたいにビーチでふんぞり返って、真っ黒に日焼けしている姿を見かけることは少なくなりましたが、それでもまだ日焼けサロンなんてのもあるくらいだから、まだまだ日焼けや小麦色の肌に対する憧れみたいなものは一部で残っていると思うんですよね。

そういえば、昔TUBEの歌で、ウルトラバイオレットNO.1なんて歌もあったくらいだし(笑)。

♪太陽が恋人よ~、なんて今じゃ歌えないけど(笑)

インドアな人はともかく、アウトドアが好きなら、なおさら紫外線についてはいろいろと調べたほうが良いと思いますよ。

特に未来のあるお子さんのためにもね。

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