今や日本じゃ、「社畜」だの「ブラック企業」だの話題が持ちきりですね。
驚いたことにネット上ではブラック企業のランキングが発表されたりもしています。
何を持ってブラックか、なんていう基準もしっかりあるようです。
簡単に定義すると、ブラック企業は”入社を勧められない労働搾取企業のこと”だそうです。
じゃあ、はたしてオーストラリアに
社畜やブラック企業は存在するのでしょうか?
そもそも英語でブラック企業とか社畜なんていう言葉は存在するの?
辞書で調べてみると・・・
だそうです。
ちなみに中国語では血汗工場だそうです。
やっぱり漢字だとイメージ湧きわすいですね。
ちなみに僕の約7年に渡るオーストラリアでの労働経験では
そんな言葉は聞いたことないし、パン屋で毎日忙しかったけど
自分がCompany Slaveだなんて思ったことも、ブラック企業で
働いているなんて思ったことも一度もありません。
思うに、これって国民性に密接に関係しているのではと思うんです。
協調性が重んじられ、小さい頃から集団で行動することが
多い日本と、集団の中においても個が尊重される欧米では
会社や仕事に対する考え方も違うのは当然です。
つまり、ブラック企業というのは過酷な労働に
従う従業員がいるからこそ存在します。
そして、いくら労働基準法に反する労働を押し付けられても
それでも辞めない社員がいるから企業がさらにブラック化していくのです。
もしオーストラリアで、企業が必要以上の労働を押し付けるようなことがあれば
社員は間違いなくその会社を去っていきます。で、いずれ倒産するか、
もしくは訴えられて業務改善命令がお上からくだされるかのどちらかでしょう。
こんな時代であっても、まだまだ日本には
年功序列、終身雇用の考え方が土壌にあって、
同じ会社で長く働くことが当たり前の風潮がありますね。
転職だって欧米に比べれば、なかなかスムーズにいかないのが現状です。
だから、つらくてもキツくても別の会社に行こうという
考えがなかなか浸透しないんですね。
別の会社に行っても、またそこがブラック企業の可能性もありますしね。
オーストラリアじゃ、終身雇用なんてあんまり聞いたことないし、
実際、この会社で一生働こうなんていう決意を持って
働いている人も少ないと思います。
実際僕がパン屋で働いていた時も、みんな割りとサクッとやめちゃうんですよね。
1年働いたらまた別のパン屋に行く、みんなそうです。そして誰も慰留などしない。
そんなこんなで4年も経ったら、見習いで入った僕もいつの間にかチームリーダーになってました。
おそらく、ブラック企業体質の会社というのはどこの国にでも
あって、いろんな事情から過酷な労働を従業員に課している
会社は山ほどあると思います。
問題は、従業員が会社に逆らえない状況であれば社畜として
働かされてしまうし、逆らう環境があればブラック企業自体
が存続しないということです。
そして逆らえない環境が日本には多く、
ブラック企業が存続しているんですね。
もしもオーストラリアで、サイクロンが来る前日に
「明日の会社に遅刻しないようにホテルに泊まれ!」
なんて命令されたら暴動が起きるでしょうね。